2025年の読書 統計 国内/海外 2025年一年間で読んだ本は102作品でした(複数巻の大長編作品は0)。 11月末時点で91作品。一時は二桁を覚悟しましたが、12月に一気11作品を読んで三桁を達成。 内訳は国内(日本語)作品が92作品。海外(翻訳もの)は10作品でした。 初読/再読 分類 作品数 % 新規 92 90% 再読 10 10% 2024年は再読が多かったのですが、今回また減少しました。 再読をもう5%ほど上げても良いかな~と思います。 ジャンル別 ジャンル 海外 国内 総計 一般 4 60 64 歴史・時代 2 20 22 ファンタジー 2 4 6 SF 1 2 3 その他 3 3 ミステリー 2 2 ユーモア 1 1 2 総計 10 92 102 相変わらず「一般」と「歴史・時代」の合計が80%でほぼ安定。2025年は昨年に比べ「歴史・時代」が増え、「一般」が少し減ったようです。 作家別 合計 作家 初読 再読 5 村田 喜代子 4 1 4 桜木 紫乃 0 3 木内 昇 2 1 2 原 宏一 2 0 砂原 浩太朗 千早 茜 川上 未映子 町田 そのこ 澤田 瞳子 松永 K三蔵 2025年は102作品で、作家さんは85人。つまり、同じ作家さんを何冊も読む事は殆ど無く。 村田さん、桜木さん。木内さんと言った私にとっての常連さんが上位を占めました。 また今年もSNSで見かけた新しい作家さんに積極的に手を出し、初読みの作家さんは以下の29人に上りました。 一色さゆり、岩井圭也、上畠菜緒、宇佐美まこと、逢坂冬馬、王谷晶、川端裕人、神坂次郎、小坂流加、菰野江名、佐々木良、白蔵盈太、須藤アンナ、諏訪宗篤、高瀬乃一、滝口悠生、凪良ゆう、夏川草介、原田ひ香、久永実木彦、松永K三蔵、間宮改衣、宮島未奈、ハラルト・シュテュンプケ、ローベルト・ゼーターラー、アントーニョ・タブッキ、ジョン・チーヴァー、マルコ・バルツァーノ、ビアンカ・ピッツォルノ、 しかし続けて読みたいと思う作家さんは少なく。。。 2025年のBest10 印象に残った作品を選んでみました(順不同)。再読作品は省いています。 今年は海外作品が4作。当たり年でした。 しずかに流れるみどりの川 ユベール・マンガレリ だらしなく、定職を持たず、生活力は無いが息子には優しい父親と、その父親を信じカバーしようとする息子の絆を描いた物語。溢れる静寂感と物寂しさ。平易な文章でこれだけの雰囲気を出す作家・マンガレリと、それを見事に訳す田久保麻理さんに脱帽。 鯉浄土 村田 喜代子 生まれたばかりの孫にとんでもない桃太郎を語る祖母を描いた「力姫」。友人の主人の葬儀の帰りに何度も”瑤子の夫はどのくらい焼けたのだろう”と思いながら恐竜博物館を見学する「残害」など。何れも身体や生命に関係した、妙に可笑しかったり、不気味だったりする9編。 情熱 桜木 紫乃 熟年から老境にさしかかる男女を扱った6つの短編。角は有っても、その先端を随分と柔らかくし、年齢を重ねてもな前進を続ける人々を描いた作品集。ジャズに転向した息子と見事な共演をしてみせるクラシック至上主義の厳格な90歳のピアノ教師の母親が実に格好良い。 カフェーの帰り道 嶋津 輝 東京上野の場末のカフェー西行で、銘仙の着物の上に白いフリルエプロンを着て働く女給たちを主人公にした連作短編。時代の片隅の風情~カフェ、女給、夢二、エレベーターガール、戦争、そして終戦後の再生を丁寧に描き、変動の片隅がたまらなく愛おしく感じられる物語。 雪夢往来 木内 昇 越後の風俗・奇譚を集めた『北越雪譜』を越後商人の鈴木牧之が江戸で出版するまでの40年を描いた作品。ようやく夢が叶う前夜に越後を訪れた支援者の山東京山と、中風から回復途上にある鈴木牧之の二人が静かに「ものを書く」事について語り合う姿が印象に残ります バリ山行 松永 K三蔵 「芥川賞は面白くない」が定説ですが、この作品は「面白い」と言う評価を沢山見かけて読んでみる事にしました。なるほど、真面目な「お仕事小説」や「山岳小説」の味もあって、確かにストーリーそのものが面白い。 音のない理髪店 一色 さゆり 小説の出来としてはTop10外と思いますが、妙に印象に残った作品です。 日本で初めて自分の店を持った聴覚障害者の理容師を祖父に持つ若い女性小説家が、その祖父を題材に小説を書く話。著者自身の体験が混ざり込みドキュメンタリーを読んでるような感覚に陥ります。 サイレントシンガー 小川 洋子 幻想的な物語です。沈黙を愛し、単純な指言葉だけで暮らす人が集まったアカシアの野辺。登場人物で固有名詞で描かれるのは主人公で野辺の傍に住む歌手のリリカだけ。難しくは無いけれど、丁寧に読む事を強いられるような文体。思い浮かんだ言葉が「思慮深い静謐」。 ミシンの見る夢 ビアンカ・ピッツォルノ 19世紀末のイタリアが舞台。主疫病で家族を失い、祖母と二人生き延びた7歳の少女が主人公。誠実に生きる祖母は腕利きのお針子で、その生き方や技術を主人公に伝えますが、主人公が16歳の時に亡くなってしまいます。本作は、その後の数年間を描いた物語です。 受け手のいない祈り 朝比奈 秋 ただひたすらに救急医の凄まじい勤務実態を描いた作品です。不眠不休によって思考は完全に混乱しながらも手は手術を続ける主人公。凄まじい表現が読み応えがある。私の様なヤワな読者としては、もう少しサイドストーリーや救いが欲しいな。 続いて、次点。言い方を変えれば「10個に絞れなかった」だけですが スイマーズ ジュリー・オオツカ 公営プールにできた小さなヒビと、それに対するスイマーたちの反応。文章から感じるのは「静かな饒舌」。所々に現れる痛烈な皮肉・諧謔。独特のリズム感が生み出す「粋」。もちろん翻訳ですから原文とは変わってしまっているのでしょうが、それでも伝わってくるものは有ります。 デモクラシーのいろは 森 絵都 舞台は占領軍時代。民主主義の教育を命じられた日系二世の米兵と、その教え子となった4人の日本人の娘の物語です。とにかく登場人物たちのキャラがみんな秀逸で可笑しい。仕込んでおいた「隠れキャラ」によって物語の後半に描かれる全体の俯瞰と転換も粋です。とにかく楽しい。 ここはすべての夜明けまえ 間宮 改衣 消化器系の疾患ゆえに25歳の時に人工の肉体に脳を移植する手術を受けさせられた主人公の女性とその家族の物語。術後100年、家族が亡くなった後で主人公が書く平仮名ばかりの家族の物語はどこか幼く。愛とは何かという問いを様々な角度から描いて見せた作品。 ブレイクショットの軌跡 逢坂 冬馬 人気SUVのブレイクショットは、持ち主が変わるたびに事件へと巻き込まれていく。インサイダー疑惑、自盗事件、一見まともな経済セミナーの裏に潜む罠……。結末を後日譚のようにさらりと処理しながらも、丁寧な伏線回収が見事。手応えのあるエンタメ小説でした。 2025年は「奇書」と言える本もよく読みました。その紹介を。。。 ドードー鳥と孤独鳥 川端 裕人 かつてモーリシャス島に生息したが絶滅したドードー鳥は『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』でもお馴染みの飛べない鳥です。同作者によるノンフィクション『ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶滅鳥を追って 』をベースに、物語を載せた「絶滅動物小説」です。 鼻行類 ハラルト・シュテュンプケ ゲロルフ・シュタイナーと言う動物学者が、その知識を総動員して架空の生物目を生み出し、ちゃんとした学術論文形式で書いたもの。中身が大嘘と言うだけで形式的には全編一切ふざけた姿は見せません。読むほどに本当にこんな生物がどこかに居るんじゃないかと思わせる力作です。 元禄御畳奉行の日記 神坂 次郎 元禄の名古屋城下に生きた朝日文左衛門の二十六年八ヶ月、三十七冊にわたる膨大な日記「鸚鵡籠中記」を神坂次郎氏が抜き書き、解説した本です。飲み・打つ・買うに加え芝居やゴシップネタが大好きで、事件を聞けばすっ飛んで行き、それらを丹念に書き込んだ日記です。 ツカレナオース! 佐々木 良 パラオ共和国アンガウル州では日本語が公用語の一つです(実話)。 このパラオの日本語を紹介した本です。こ「ツカレナオース」はビールを飲むこと。このほかに「アタマカトリセンコウ」など、なんでそうなった?と吹き出すような言葉が沢山。なかなか楽しい本でした。 ここ数年の比較 作品数/冊数 相変わらず100冊ちょい超え 少し海外作品が増えて来たようです。 作家別 再読本は初読だけでカウントしています。 ※「順位変動」の▲は順位アップを▽はダウンを示します。 著者名 01~05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 総計 順位 順位変動 昨年順位 重松 清 17 4 4 4 3 4 8 5 4 3 2 4 1 4 1 1 69 1 1 浅田 次郎 25 1 2 4 2 3 1 1 1 1 1 1 2 2 2 49 2 2 小路 幸也 3 4 10 6 8 5 5 3 1 45 3 3 藤沢 周平 5 1 2 8 18 9 43 4 4 荻原 浩 8 1 1 3 2 4 2 2 1 2 4 2 1 4 1 2 2 1 43 4 ▲ 5 山本 幸久 2 3 3 3 4 2 2 3 1 2 3 1 2 2 1 34 6 6 中島 京子 1 1 3 2 1 2 1 4 1 1 1 3 4 3 3 1 32 7 7 帚木 蓬生 16 1 1 1 1 2 2 1 2 1 1 1 30 8 8 川上 弘美 1 4 3 2 2 1 3 1 1 1 1 2 1 1 1 2 2 29 9 ▽ 8 西條 奈加 2 1 3 3 3 1 4 3 2 2 3 1 1 29 9 ▲ 11 吉田 修一 1 4 1 1 3 2 1 1 2 1 1 4 1 2 1 1 2 29 9 ▽ 8 朝井 まかて 2 2 2 5 4 4 2 1 1 1 3 1 28 12 ▲ 13 原田 マハ 10 4 3 4 4 3 28 12 ▽ 11 吉田 篤弘 1 1 1 2 1 3 2 1 3 2 2 2 4 1 1 27 14 14 三浦 しをん 2 1 2 1 2 2 1 3 2 2 3 2 3 26 15 ▽ 14 有川 ひろ 1 1 2 1 1 2 3 4 1 4 1 1 1 1 24 16 16 村田 喜代子 3 2 3 3 1 3 2 1 5 23 17 ▲ 29 熊谷 達也 3 3 2 3 1 1 2 4 1 2 1 23 17 ▽ 16 瀬尾 まいこ 1 5 1 2 1 1 2 1 4 2 1 1 22 19 19 三崎 亜記 1 1 1 1 1 1 5 1 2 3 1 1 1 1 1 22 19 19 桂 望実 1 1 2 1 1 2 2 1 2 1 1 3 2 1 1 22 19 ▽ 18 乙川 優三郎 8 1 3 1 1 2 1 1 1 1 1 1 22 19 19 絲山 秋子 3 2 1 1 1 2 1 2 1 1 1 2 2 1 21 23 ▽ 19 森沢 明夫 4 3 3 1 4 1 2 1 1 1 21 23 23 森 絵都 1 1 4 1 1 1 3 2 1 1 2 1 1 1 21 23 23 原 宏一 2 3 3 3 1 2 2 2 1 2 21 23 23 木内 昇 1 1 1 1 3 1 4 1 1 1 2 3 20 27 ▲ 35 津村 記久子 1 1 2 3 3 3 5 2 20 27 ▽ 23 小川 洋子 1 2 1 1 1 2 1 3 1 2 2 1 1 1 20 27 ▲ 29 佐藤 雅美 16 2 1 1 20 27 ▽ 23 岩井 三四二 2 3 1 1 1 2 1 2 1 3 2 1 20 27 ▽ 23 角田 光代 3 1 2 3 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 20 27 ▲ 29 葉室 麟 1 2 1 3 4 4 1 3 19 33 ▽ 29 北方 謙三 14 2 1 1 1 19 33 ▽ 29 宮城谷 昌光 15 2 1 1 19 33 ▽ 29 沢木 耕太郎 2 2 1 1 1 1 2 4 1 1 1 1 18 36 ▽ 35 山本 一力 7 1 3 4 1 2 18 36 ▽ 35 高田 郁 2 3 2 1 2 2 3 2 1 18 36 ▽ 35 宇江佐 真理 9 2 1 2 2 1 1 18 36 ▽ 35 南木 佳士 3 1 1 2 1 1 1 1 2 1 1 1 1 17 40 40 中村 航 3 2 1 1 1 2 2 1 1 2 1 17 40 40 青山 文平 3 3 2 1 1 2 1 2 1 1 17 40 ▲ 45 山本 周五郎 8 4 5 17 40 40 桜木 紫乃 1 1 1 4 3 1 2 4 17 40 ▲ 52 伊坂 幸太郎 5 2 2 2 3 1 1 1 17 40 40 あさの あつこ 3 2 1 1 2 1 1 2 1 3 17 40 40 西 加奈子 1 3 3 3 1 5 16 47 ▽ 45 朱川 湊人 2 1 1 5 2 1 1 2 1 16 47 ▽ 45 森見 登美彦 1 2 2 1 3 1 2 1 1 1 15 49 ▽ 48 万城目 学 2 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 14 50 ▲ 52 小野寺 史宜 5 1 4 2 1 1 14 50 ▲ 52 司馬 遼太郎 9 1 1 1 1 1 14 50 ▽ 49 恒川 光太郎 2 1 2 1 3 1 2 1 1 14 50 ▽ 49 伊吹 有喜 2 2 4 3 1 2 14 50 ▽ 49 作品一覧 2025年に読んだ本を読了順に表示します→こちら