?! 書評について

Todoの独り言です。
最近はブログに書き込むことの方が多いのですが。。。。、

書評について

2002/5/18

ちょっと堅い話。
以前”感性の定量化”という不思議な仕事に3年くらい携わった事がある。
チームが立ち上がり”具体的に何をしようか”と悩んでいる頃、社内の人間工学のエキスパートから「感性には高次・低次がある。やるなら低次。高次には手を出さない方が良い。」という助言をもらった。
低次感性は定量化は出来ていないけど、多数の評価がほぼ一定しているもの。つまり人が”良し悪し”で判断しているもの。それに対し高次感性は”好き嫌い”で判断しているような領域を言う。音楽に例えれば、素人が作曲したものとプロの作品の差が低次感性領域(=良し悪し)、ベートーベンとモーツアルトの違いを評価するのが高次感性(=好き嫌い)ということになる。
私の(そして他の人も)本の採点は両方が混じってるんでしょうね。つまり”良し悪し”+”好き嫌い”。両方が高いと”お好みの本”になるし、どんなに”良い”本でも”好き”になれなければ高評価にはつながらない。そして”本”が出版された経緯を考えれば、低次領域で一応の関門(編集者)を抜けて来たはずであり、読者の評価は高次の領域に偏っていると考えるのが普通でしょう。
まあ、格好つけて書いてましたが、言いたいのは”人の評価をみて腹を立てたりしてはいけません”ということ。良いとか悪いとか言ってるのではなく、好きか嫌いかを言ってるんだし、人の好き嫌いに口出ししても仕方ないし。
そんな訳で”この人、私に近い好みをしてるな。この人が好きといってる本なら、私にも面白いかも知れない”などと考えながら、他の人のページを見てます。