2001年から書き始めたトドの書評データベースです。
2019年7月に2000冊を越え、今も年100冊程度追加しています。
(書評が無いのは2000年以前の読了本です)


朝井まかて

2020/03/16

解説

現時点、私の中では木内昇さんと双璧を成す女性の歴史・時代小説作家さんです。

デビュー当時は『花競べ向嶋なずな屋繁盛記』(単行本:実さえ花さえ)、『ちゃんちゃら』『先生のお庭番』など、職人、特に植木職を主人公にした時代小説が特徴的でした。その後、2013年の『恋歌』あたりから本格的な歴史小説が増えて行きます。

多くの場合、主人公は女性です。
俯瞰的に捉え歴史を語るのではなく、あくまで歴史は背景で、その時代を生きた実在の女性の姿を炙り出していきます。
そういうタイプの歴史小説です。
時に『残り者』の様な奇譚やファンタジーの『雲上雲下』等の作品もあり、これがなかなか良いのです。

ちなみに”まかて”と言う名は、沖縄出身の母方の祖母(新里マカテ)から採られたものだそうです。

略歴

記   述
1959 大阪府に生まれる
甲南女子大学文学部国文学科卒業
広告制作会社でコピーライターとして勤務した後に独立
2008 『実さえ花さえ』で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞して作家デビュー

受賞歴

作品 受賞年
恋歌 直木賞 2014年
阿蘭陀西鶴 織田作之助賞 2014年
中山義秀文学賞 2016年
福袋 舟橋聖一文学賞 2017年
雲上雲下 中央公論文芸賞 2018年

▽▽読了作品(2002以降の読了本は書評付き)▽▽